
ヘブライ語をもちいた
タイポグラフィーのデザインで、
みなさんからのメールでも人気の高い
「T(ypography)-shirt !」ですが、
イスラエルのオーデット・エーザさんのところにも
サンプルのTシャツが、届いたようですねー。
おちゃめな写真を、送ってくれましたよ。

後ろに見えるお顔は、オーデットさん?
いただいたメールには
For the “wear it” samples…
とのメッセージが添えてありましたが、
これは、着用イメージの参考に‥‥
ということでしょうか?
さて、オーデットさんからはもうひとつ、
ヘブライ語のタイポグラフィーを
自分でつくって遊べる作品も、頂きました。
(C)Design:Oded Ezer Flash Operation:Itamar Lerner
上のボタンをクリックすると、
その文字のタイポグラフィーが
画面につぎつぎ、表示されてゆきます。
さっそくやってみたのですが、
これがまた‥‥おもしろい!
自分がなんて書いているのか
てんでわかっちゃいないが、おもしろい!!
ヘブライ語の「4」って
こんなふうに書くんだーと、ためになる!!!
みなさんも、
いろいろ遊んでみてくださいね。
そしてオーデットさん、
楽しい作品を、
ありがとうございました!
2006/6/23 金曜日

先日、井上嗣也さんのオフィスへ
サンプルTシャツ 第1号を

お届けにうかがったときのおはなし。
今回のT-1にまつわる、
なんともミラクルなできごとに遭遇したので
みなさんにも、ご報告しておきましょう。
まずは、こちらの写真をごらんください。

最近、井上さんが苦労して手に入れたという、
タイのミュージシャンの海外盤CDだそうです。
── |
井上さん、こちらは? |
井上 |
いやね、何ヶ月か前の話なんだけど、
TV番組で流れていた音楽が
ものすごく良かったから、
そのTV局に問い合わせて、
ミュージシャンの名前を教えてもらって
わざわざ取り寄せたものなんですよ。
日本に流通してないものだったから、
注文してから届くまでに、
2ヶ月くらい、かかったんだよなぁ。
音楽ももちろん良いんだけど、
ジャケットのデザインが、
ほんとうに素晴らしいと思わない? |
── |
タイのミュージシャンのようですね‥‥。
タイ語の表記が多くて詳細は不明ですけど、
タイトルなど英語の部分を読んでみると‥‥、
ええと、グループ名は「Prik」‥‥かな??
アルバム名前が『Endorphine』‥‥?
‥‥わっ! わわわわわ!!
井上さん! 井上さん! ここ見てください!
ジャケットデザインのクレジットのところ!!
英語でPhunk Studioって書いてありますよ! |
井上 |
‥‥ええっ!? ほんと! |

いやはや、
こういう偶然って、あるものなんですねー!
それからまた、数日後。
今度は、Tシャツの最終サンプルを
お届けにうかがったおり。
あらためて、井上さんに
今回のT-1のTシャツ一覧をお見せしながら
雑談していたときのこと‥‥。
── |
ラインナップをごらんになってみて、
いかがでしょうか? |
井上 |
こうして一覧で見ると‥‥、
深澤さんのTシャツ、素晴らしいよね!
すっごく、おしゃれだと思うよ。
でもやっぱり、
サグマイスターは、冴えてるよなぁ‥‥。 |
── |
そう思われますか! |
井上 |
あと、佐藤卓さんの「104.5°」は
色がとってもステキだね。
優勝しそうなのは‥‥、
可士和さんのTシャツじゃない?
でもやっぱり、
サグマイスターは、冴えてるよ‥‥。
ナンバーワンだね、これ。 |
── |
ほう、ほう。 |
井上 |
その次にくるのは、
トム・ヴィンセントさん?
箭内さんの「オレココT」も、
箭内さんらしいよね‥‥。
それでもやっぱり、
サグマイスターは、冴えてる!!
正解だよね、このTシャツ! |
── |
サグマイスターさんのこと、
大絶賛ですね! |
井上 |
‥‥あれっ!? このデザイン‥‥??
どこかで見たような気が‥‥。 |

●T(ypography)-shirt !
(オーデット・エーザ)
井上 |
そうか! 思い出した!!
1〜2年前、
これをどこかのコンテストで見かけて、
すごくいいと思ったから、デザインを
コピーしてもらったんですよ!
で、そのコピーを、1年くらい
ずっと手もとに置いておいたんです!
これこれ! この絵だよ、絶対!!! |
── |
ええっ!? ほんとうですか!! |

いやはや、
こういう偶然って、続くものなんでしょうか!?
たてつづけに起こるミラクルに
驚かされっぱなしの、
井上さんとわれわれ取材班でした。
2006/6/22 木曜日

先日、出張で上海に立ち寄ったさい、
そういえば、今回のT-1に出場している
ポールデザインって、上海だったよなぁ‥‥
と、あわてて思いだし、
飛行機乗り換えのわずかな時間を利用して、
飛び込み取材を敢行してきました!
電話でなんとかアポイントをとりつけ、
ようやくたどりついたのが、こちら。
ポールデザインの、上海オフィス!

さすがに、NIKEの中国プロジェクトなどを
てがけるデザイン事務所だけあって、
エントランスからして、すでにおしゃれであります。

壁も床もロッカーまでも、すべて白!
そんな清潔感あふれるワークスペースでは
何人かのスタッフさんたちが
楽しげにお仕事をしていました。
そして、待つことしばし。
今回のT-1のTシャツをデザインした
チ・チェンさんが登場!
短い時間ながらも、今回のT-1Tシャツ
Fighting Clubについて、いろいろ語ってくれました。
そのようすを、お伝えしましょう!

── |
はじめまして、こんにちは!
ニホンカラキマシタ!(たどたどしい英語で) |
チ・チェン |
こちらこそ、はじめまして!
ようこそ、上海へ! |
── |
突然おじゃましてしまって、
すいません! |
チ・チェン |
いえいえ、いいんですよ!
来てくれて、ありがとう!
びっくりしたけど、うれしいよ! |
── |
このたびは、
T-1ワールドカップに参加してくださって、
本当にありがとうございます!
チ・チェンさんのFighting Club、
評判もなかなか上々なんですよ! |
チ・チェン |
ほんとうですか?
それは、どうもありがとう! |
── |
それではまず、
このTシャツのコンセプトを
あらためて、お聞きしたいのですが? |
チ・チェン |
ここまで、タクシーで来たんですか?
自動車の渋滞、すごかったでしょう?
上海の街は、どんどん発展しています。
そして上海の人は、みんな忙しく動いてて、
競争も、すごく激しい街なんです。
そうした現代の上海の雰囲気を
デザインに落とし込んでみたのが、
このTシャツなんですよ。 |
── |
なるほど、それで
Tシャツの名前がFighting Club! |
チ・チェン |
そうそう。
だれもが、だれかと、
あるいは自分自身と、つねに
闘っているというイメージですね。 |
── |
ちなみに、
「門」のように見えるデザインは
サッカーのゴールを
あらわしているんですよね? |

チ・チェン |
いえいえ、ちがうんです。
これは、「門」ではなくて、
漢字の旧字で「たたかう(=闘う)」ですよ。 |
── |
え!? そうなんですか!?
サッカーW杯も開催中だし、
てっきり、ゴールマウスのイメージだと‥‥。 |
チ・チェン |
もうすこし良く見てもらうと、
漢字の「王」という文字が
左右対称になっていますよね? |
── |
ええと‥‥、
はい、なってます、なってます! |
チ・チェン |
これは、「王様」どうしが、
おたがいに闘っているようすを
イメージしているんですよ。 |
── |
なるほどー!
いわれてみれば、確かにそうだ! |
チ・チェン |
ははは(笑)。 |
── |
このアイディアは、
どのようにして思いついたんですか? |
チ・チェン |
まず、ポールデザインのオフィス宛てに
T-1事務局からオファーをもらったとき、
うちのボスが
「誰かやりたいヤツはいないか?」と。
そして、僕が手を挙げたんです。
それからというもの、
毎日の仕事が終わってからの時間に
中国でいちばん忙しい街・上海のなかで、
イメージをふくらませていって
できあがったのが、このデザインなんです。 |

── |
ああ、そうなんですか‥‥。
話は変わりますけど、
ポールデザインでは、
NIKEのプロジェクトなどを
手がけてらっしゃるんですよね? |
チ・チェン |
はい、そうです。
ロゴやポスター、カタログ‥‥
中国におけるNIKEのプロジェクトを、
トータルでデザインしました。
はじめてTシャツをつくったのも、そのとき。
このショッキングピンクのカタログも
そのNIKEプロジェクトのときのもので、
それぞれ、スケボーとグラフィティという
ふたつのストリートカルチャーを
テーマとしています。
よければそれ、プレゼントしますよ。 |
── |
え、ほんとですか?
ありがとうございます!
へぇ‥‥かっこいいなぁ(しばし眺める)。
ちなみに、影響をうけた
アーティストって、いますか? |
チ・チェン |
日本の奈良美智さんとか
大好きですよ。
かわいいのに、ワルっぽいかんじの
キャラクターとか‥‥。
イラストに、すごくアジがありますよね! |
── |
ほんとですか! 灰皿かな?
奈良さんのイラストが描かれた
プレートも置いてありますもんね! |
チ・チェン |
僕の、お気に入りのひとつです。 |
── |
それでは、いよいよ
ズバリ聞いてしまいましょう!
今回のT-1ワールドカップで、
優勝できると思いますか? |
チ・チェン |
もちろん、勝つ自信はありますよ。
Fighting Clubは
美しいデザインでもなければ、
ラブリーなデザインでもないでしょう。
でも、このTシャツは
社会の問題について、メッセージしています。
そして、そのメッセージに共感してくれる人は
かならず、いると思うんです。
なによりも、
Tシャツをつくっているとき、
本当に楽しかった!
なにか、小説を書いているような、
そんな気持ちで、デザインできました。
だから、なぜか
自信が、あるんですよね。 |
── |
なるほど、なるほど。
それでは最後に、
T-1を見ている世界のみなさんに
メッセージをいただけますか? |
チ・チェン |
世界の一流デザイナーがあつまった
T-1に出場できることが、なにより幸せです。
そして、このTシャツをつうじて、
いろんな人びとと
交流できたらいいなと思っています。
みなさん、どうぞよろしく! |

そういえば、このあいだ
ウスマン・ハックさんにお会いしたとき、
今回の優勝候補のひとつとして、
Fighting Clubを挙げていましたよ!
上海のチ・チェンさん、
突然の訪問にもかかわらず
こころよく応じてくださり、
本当にありがとうございました!
2006/6/21 水曜日
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